ネットストーカーやネカマ
自宅の電話番号を公開しているため、僕のところにはさまざまな人間がコンタクトしてくる。なかでもいちばん驚かされたのは、女の声を持つ男性だった。彼はその声を利用して、テレクラのサクラをやっている人物だったのだ。
もちろん、それはあとからわかったことで、声だけだととても可愛らしい女性だと思った。しかし、少し話をするうちにちょっとした違和感があった。本物の女性とどこか違うのだ。
決定的だったのは次のセリフ、「マグロさんって、どんなパンツ履いてるの?」である。
僕は多くの女性と電話で話した結果、女性がこういう発想をしないことがわかっていたので、ここで彼を問いただした。
「キミの声は本当に100パーセント女だけれど、キミ自身は男だね」そう言うと、少し沈黙があって、男の声で、
「すみません、分かっちゃいましたか」と言う。まったく普通の男の声である。背筋が凍るほど驚いた。
同じ人間がこれほどまでに両性の声を操れるということだ。ネットでは、彼のような声を持たなくても、簡単にネットオカマになれる。本物のオカマに接すれば分かるが、オカマというのは“女”をデフォルメした存在である。
接していると実に”女”を感じる。ネカマの場合、「女らしさ」は文体に表れるのであろう。極端に女っぽいものは、ネカマの可能性がある。「○○だわ」とか「○○なのよね」の女性言葉を多用するのは、ちょっと疑いたいところだ。本物の女性は、こういう言い回しをメールなどではしないもの。
それから先にも挙げたように、その思考回路を疑おう。ネカマは元来男であるために、男が喜ぶツボを妙に知っている。とくにあなた自身の体に興味を示す場合は、かなり疑わしい。
「男は視覚的な描写をする」し、「女は雰囲気を描写する」のが基本だ。いずれにしろ、ネットで出逢った人間が、申告するとおりの人物なのかどうかは分からない。
まあ、ネット上のすべてのものに対して最初から疑っていれば、その罠に陥って悔しがることもないはずだ。ネット上にあるのは善意ばかりではないのだから。ネットの世界では、ストーカーに遭遇したなんて話は日常茶飯事だ。
ストーカーってそんなに特別なことじゃない。ネット上のストーカーのうちで本当の意味で病的なやつは、ごくごく一部。
じつは、普通の人がストーカーっぽくなってしまうパターンのほうがずっと多いのだ。つまり、こちら(女性)側のちょっとした一言で、相手をストーカーにしてしまいかねないということ。
逆に言えば、相手をストーカーにしない方法もあるわけね。最初にぜひ知っておいてもらいたいのは、ネット上で男性と話すとき、「ネットの世界は極めて特殊だ」ということを絶対に忘れちゃダメだってこと。
とても親しくなった(気がしている)場合でも、素性も本当の性格も、じつはほとんど見えていないのね。
具体的に言うと、自分のことを詳しく話してはダメ。「若い」「けっこうかわいい」「スタイルいい」なんて言葉は相手を挑発してしまう。
とくにスタイルについての言葉には、それだけで相手がマスターベーションできちゃうほどの威力がある。そういう言葉を気軽に使うと、相手は、「いちどでいいから会いたい」と思うようになるわけ。
住んでいる場所、家族構成なども言わないほうがいい。詳しい住所は分からせなくても、だいたいの場所を分からせれば、徘徊するきっかけを与えちゃうことになるでしょ?
独り暮らしだなんて告白するのはもってのほか。「夜は淋しいだろうな」と想像させることにつながるから。結局、ネットでプライベートな情報を流せば、それだけで自分の素顔が向こうに伝わるわけね。相手からすれば「リアルな私を知ってほしい―」というメッセージに見えるわけよ。相手の気持ちを無用に掻き乱すことになるから、プライベートな情報は注意深く扱う必要がある。
携帯やPHSの番号を教えるのもほどほどに。「携帯だし……」と気楽に教えたがために電話攻勢に遭い、番号を何回も変えるはめに陥った女性を私は何人も知っている。
もし、相手がしょっちゅう電話をしてくるようになったら、「電話をもらうのは迷惑です」とはっきり告げること。病的な人でなければ、これでだいたい分かってもらえるはずだから。
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2011年10月4日 | コメント/トラックバック(0) |
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